今日行ったお店は、アンティークとして足踏みミシンを机の脚にしていました。
おしゃれでした!

アンティーク、昭和テイストが好きだそうです

お店の内装は、ご自分でやっていらっしゃるそうで、昭和テイストが好きなんだそうです。
足踏みミシン!私にとってはとても懐かしく、思い出がよみがえりました。

母の花嫁道具だった、足踏みミシン。
昭和のお家にありました。
玄関を入ると畳敷きの4畳半の居間。
向かって左側に板床の台所。台所の奥はお風呂。石炭で沸かしていましたよ。
向かって右の6畳間が子供部屋。
ふすまで仕切られているので、夜寝るときは、ふすまを少しあけて居間の母の姿を見ながら眠りにつけました。
玄関の反対側にも6畳間。タンスがあったり鏡台があったりしたちょっと薄暗い部屋。
子共部屋の6畳間は窓があったけれど、奥の6畳間は、前が縁側で障子を閉めると薄暗いのです。
日当たりがいい縁側は庭に続いていて、廊下も子供の遊び場でした。
廊下の先がお手洗い。
ちゃんとした木の格子戸の門。高い塀で囲まれていました。
右側に紫陽花。
そんなお庭の光景も浮かびます。
玄関で十姉妹という小鳥を飼っていました。
つがいで、よく卵を産んで雛を育てるのが上手でした。

庭で、よく遊び、シャベルで掘ると、おけらがいました!
おけら、かわいかったです。
(虫平気女子だったのです 笑)
紫陽花にかたつむりがいました。
よくつかまえて、きゅうりをあげていました。
父がチューリップを植えていて、春には庭にチューリップが咲きました。

そんなことまで、一気に思い出す足踏みミシンの魔力(笑)

書き留めたくなって、ブログに記します。

足踏みミシンとのお別れ

3度の転勤、4度の引越しでも、母は足踏みミシンを連れていきました。
でも、最後の最後、家を新築するとき、狭いアパートで暮らすとき、ついに足踏みミシンを手放しました。
もう時代はとっくに電動ミシンでしたし、母は、もう10年以上ミシンを使うことはなくなっていたのです。
ミシンを見送る時、「ありがとう」とミシンに言って、「いいミシンだから、誰かがつかってくれるといいのだけど。」と思ったと母は言っていました。

当時20代半ばの生意気盛りの私は、
「電動ミシンの時代に足踏みミシンなんて使う人いないよ」
と思ったのです。

でも、きっと、母のミシンはアンティークとなってキラキラ輝いているんだろうなと今は思います。きっと、きっと。

母は、アルツハイマー認知症になってしまって、ミシンの話をしてもわからないかもしれないけれど、来週母に会うときに、足踏みミシンの思い出話とアンティークの話してみようかなと思います。